自動車学校
決断
アメリカで運転免許を取ったけど、僕の実際の運転能力については何の意味も持っていません。免許を手に入れて以来、自分にも、周りにも、リスクを冒しながら年に数回しか運転しておらず、まさにペーパードライバーです。
日本に引っ越してきて、日本の運転免許を取るには選択肢が三つでした:
- アメリカの免許を日本の免許に変換すること。
- 運転免許試験を受けること。
- 自動車学校に通うこと。
州によってはアメリカの免許が変換可能だけど、なぜかカリフォルニア州は変換可能ではなく、1 番が有効な選択肢じゃありませんでした。2 番に関しては、試験を受けても当時の僕の能力で到底合格することが期待出来なかったので、一番有効で、倫理的な選択肢として 3 番に決めるしかありませんでした。
日本では、政府が認める「指定自動車教習所」があり、調べてみると、運良く近くの自動車学校を見つけ、早速入校手続きの予約を入れました。
入校
学校に着いたのは午後 6 時でした。僕より先に来た大学生であろう方々が並んでおり、1 時間が経つとやっと僕の番でした。免許を取るまでの流れ等、学校の仕組みの説明を受けました。途中で、日本語の読み書き能力を試すためであろうアンケートも受けました。振り返ってみると、学校に通うために必要な日本語力を持っているかどうかを判断するために到底不十分だったと思いますが、他にもそういったフィルターがあっただろうと推測できます。
実際の最終的なコストは、40 万円になるけど、長い説明を受けた後、入校料金の 20 万円を支払い、入校の時期が大学の休みと被っていたで、入校式の予約が1か月後になりました。
仕組み
僕が選んだ自動車学校は、2 段階に分けられた学科教習と技能教習があり、第 1 段階は~10 回の教習とそれ以上の技能教習、学科試験と技能試験があります。第 2 段階に進むと、技能教習が学校の外の道路で行われるようになります。第 2 段階の学科試験と技能試験を合格すると、やっと免許が手に入ります。時間制限があり、9か月内に終わらせないと、全ての進捗がリセットされ、パーになってしまうので、全部を合わせての、50 時間の、少なくとも週に 1 時間半を注がないといけません。教習を連続で取ることができるので、全ての流れを余裕で完了させられるぐらいのペースを保てています。
言語能力
自動車学校に通うことに決断するに当たり、一番心配だったのは僕の日本語能力でした。日本語ネイティブを対象にした環境に、自分を置くことになるし、僕が日本語を使うときは、英語より集中が必要で、学科の内容や、教員の言っていることに着いていけるだろうかと、悩んでいました。実際学校に通ってみる以外それを確かめる手段がなかったけど、入校して2か月が経った今は、どれぐらいのレベルが必要なのかは大体掴めた気がします。言語能力を重要度順に挙げると、こうなります:
- 聴解力:自動車学校で過ごす時間のほとんどは、教員さんが何かしらの説明をして、僕がそれを理解しようとしていることになっています。聞き取りやすい教員さんもいれば、早口で聞き取りにくい教員さんもいます。日本人の視聴者を対象にした YouTube の動画のほとんどが理解できれば十分かと思います。
- スピーキング:技能教習のとき、会話のやりとりや質問をすることなどに必要です。
- 読解力:学科のとき、教科書を読むのに必要です。
- ライティング:名前などの基本情報を書くときに必要です。
印象
運転経験が少ない上、アメリカでは正式的に運転教育を受けたこともなく、自動車学校に通うことが基本スキルをブラッシュアップする機会になっています。(アメリカで免許をとれたのは奇跡に近いです)。教員さんたちはみんな細かくて厳しいですが、同じ練習を繰り返すことが非常に多く、教えていただいているスキルや内容が余裕で手が届く範囲にあります。
自動車学校に通い始めたことは、おそらく日本に引っ越してきて一番ストレスに感じたことだと思っています。けど、たったの2か月でここまで来ました。もうすぐ初めての学科試験と技能試験を受け、うまくいけば第 2 段階に進み、最終的に免許が手に入ります。ペーパードライバーを卒業した日を、ワクワクしながら楽しみにしています。